昨日、陸前高田市より訃報が届きました。
陸前高田市消防団 大坂団長です。
震災で奥さんと娘さんを失い、自らも一度は津波にのまれながら奇跡的に命を取り留めた方です。
震災後、実家が流され行き場を失ったぼくは、同級生をよりどころに、唯一残った第6部屯所に身を寄せました。
屯所というのは、消防団員の詰め所です。
高田町内では、ここ以外はすべて津波にのまれました。
この屯所で出会ったのが大坂団長でした。
自分の失ったものの大きさから考えれば、どんな精神状態だったか。
それでも団長は言いました。
「生き残ったやつらを、もうこれ以上ひとりも死なせねえ」
先頭に立ち、まさに戦い続けました。
その団長が、亡くなったのです。
57歳。
病気でした。
間違いなく、今の、そしてこれからの陸前高田に必要な人物のひとりです。
ぼくは団長のこの言葉に触発されて今でも復興支援活動を続けています。
生き残った者として、団長の魂を胸に、生きていきたいと思います。
今頃は、津波に連れて行かれた奥さんや娘さんと一緒でしょうか。
消防団員として殉職した方達と飲んでいるでしょうか。
団長、お疲れ様でした。
どうか安らかに。
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